シャンプーの時、ブラッシングの時、朝起きた時の枕…抜け毛を見るたびに「こんなに抜けて大丈夫?」と心配になりませんか?
「1日100本の抜け毛は正常」という話を聞いたことがある方も多いでしょう。でも、それって本当なのでしょうか?実際に数えたことがある人は少ないはず。
今回は、正常な抜け毛の量から異常な抜け毛の見分け方まで、抜け毛に関する疑問を詳しく解説していきます。
毛髪サイクルを理解しよう
髪の毛の一生
髪の毛には「毛周期(ヘアサイクル)」があり、一定の期間で生え変わります。
成長期(2〜6年)
- 髪が活発に成長する時期
- 全体の髪の約85〜90%
- この時期の髪は抜けにくい
退行期(2〜3週間)
- 髪の成長が止まる時期
- 毛根が小さくなり始める
- 全体の約1%
休止期(3〜4ヶ月)
- 髪の成長が完全に止まる時期
- 新しい髪が生える準備をする
- 全体の約10〜15%
- この時期の髪が自然に抜け落ちる
なぜ毎日髪が抜けるの?
私たちの頭には約10万本の髪が生えています。そのうち10〜15%が休止期にあるため、常に1〜1.5万本の髪が「抜ける準備」をしている状態です。
計算してみると…
- 休止期の髪:約1万本
- 休止期の期間:約3ヶ月(90日)
- 1日の抜け毛:1万本÷90日=約110本
つまり、1日100本程度の抜け毛は自然な現象なのです。
正常な抜け毛の量と特徴
年代別・性別による違い
20代
- 男性:50〜100本/日
- 女性:50〜100本/日
- 最も髪の量が多い時期
30代
- 男性:70〜120本/日
- 女性:50〜100本/日
- 男性は薄毛の前兆が始まることも
40代
- 男性:80〜150本/日
- 女性:70〜120本/日
- ホルモンバランスの変化が影響
50代以降
- 男性:100〜200本/日
- 女性:80〜150本/日
- 更年期の影響で女性も抜け毛が増加
季節による変動
春(3〜5月)
- やや多め:環境の変化、花粉の影響
- 新陳代謝が活発になる時期
夏(6〜8月)
- 普通〜やや多め:紫外線、汗、皮脂の影響
- 頭皮環境が悪化しやすい
秋(9〜11月)
- 最も多い:夏のダメージが表面化
- 動物の換毛期と同様の現象
冬(12〜2月)
- 普通:乾燥により頭皮が敏感になる
- 血行不良で栄養が届きにくい
正常な抜け毛の特徴
健康な抜け毛の見た目
毛根の特徴
- 白くて丸い毛根がついている
- 毛根がふっくらと膨らんでいる
- 透明感のある毛根
髪質の特徴
- 根元から毛先まで一定の太さ
- 艶があり、しっかりとした髪質
- 長さがある程度ある(成長期を終えた証拠)
抜ける場所とタイミング
正常な抜け毛が多い場所
- シャンプー時:30〜50本
- ブラッシング時:10〜20本
- 朝の枕:5〜15本
- 日中の自然な抜け毛:20〜30本
抜けやすいタイミング
- 洗髪時:汚れと一緒に抜ける
- ブラッシング時:物理的な刺激
- 就寝中:枕との摩擦
- ストレス時:一時的に増加
異常な抜け毛の見分け方
注意すべき抜け毛の特徴
毛根の異常
- 毛根がない、または小さい
- 毛根が黒い
- 毛根の形が歪んでいる
- 毛根に皮脂がついている
髪質の異常
- 根元が細くなっている
- 短い髪が多く抜ける
- 弱々しい、コシのない髪
- 色が薄くなっている
量的な異常のサイン
明らかに多すぎる場合
- 1日200本以上の抜け毛
- シャンプー時に100本以上抜ける
- 枕に30本以上の抜け毛
- 短期間で急激に増加
抜ける場所の偏り
- 特定の部位だけ集中的に抜ける
- 生え際や頭頂部に集中
- 円形に抜ける(円形脱毛症の可能性)
抜け毛が増える原因
生活習慣による影響
ストレス
- 慢性的なストレス:ホルモンバランスの乱れ
- 急激なストレス:円形脱毛症のリスク
- 睡眠不足:成長ホルモン分泌不足
食生活の乱れ
- タンパク質不足:髪の材料不足
- 鉄分不足:酸素運搬能力低下
- 亜鉛不足:髪の合成阻害
- ビタミン不足:頭皮環境悪化
過度なダイエット
- 急激な体重減少
- 栄養不足による髪への影響
- ホルモンバランスの乱れ
ヘアケアによる影響
物理的なダメージ
- 強すぎるブラッシング
- きついヘアゴムの使用
- 頻繁な引っ張り(ポニーテールなど)
化学的なダメージ
- 頻繁なカラーリング
- 強いパーマ液の使用
- 刺激の強いシャンプー
熱によるダメージ
- 高温のドライヤー
- アイロンやコテの頻繁な使用
- 熱風による頭皮の乾燥
抜け毛を減らす対策法
頭皮ケアの基本
正しいシャンプー方法
- お湯で予洗いを十分に行う
- シャンプーは手のひらで泡立ててから
- 指の腹で優しくマッサージ
- すすぎは泡が残らないよう念入りに
- 頻度は1日1回まで
頭皮マッサージ
- 入浴時に指の腹で円を描くように
- 1回5分程度
- 強すぎない程度の圧力
- 血行促進と リラックス効果
生活習慣の改善
質の良い睡眠
- 22時〜2時の成長ホルモン分泌時間を重視
- 最低6時間の睡眠時間確保
- 規則正しい睡眠リズム
バランスの良い食事
- タンパク質:肉、魚、卵、大豆製品
- 鉄分:レバー、ほうれん草、ひじき
- 亜鉛:牡蠣、ナッツ類、種子類
- ビタミンB群:豚肉、玄米、レバー
ストレス管理
- 適度な運動習慣
- 趣味の時間確保
- 深呼吸や瞑想
- 人とのコミュニケーション
ヘアケアの見直し
優しいヘアケア
- 低刺激のシャンプー選び
- ブラッシングは優しく
- ヘアゴムは緩めに
- 濡れた髪は特に注意
適切なスタイリング
- 熱を使いすぎない
- 引っ張るスタイルを避ける
- 定期的にヘアスタイルを変える
抜け毛の正しい数え方
簡単チェック方法
シャンプー時カウント法
- 排水口にネットを設置
- シャンプー後の抜け毛を数える
- 普段の2倍以上なら要注意
枕カウント法
- 朝起きた時の枕の抜け毛を数える
- 平均的には5〜15本程度
- 30本以上なら多め
ブラッシングカウント法
- ブラッシング前後の抜け毛を数える
- 清潔なブラシを使用
- 20本以上なら多め
1週間記録法
記録のつけ方
- 毎日同じ条件で測定
- シャンプー、ブラッシング、枕それぞれ記録
- 1週間の平均を算出
- 季節や体調も併記
いつ専門家に相談すべき?
受診の目安
量的な変化
- 1日200本以上の抜け毛が1ヶ月続く
- 急に2倍以上に増えた
- シャンプー時に100本以上抜ける
質的な変化
- 短い髪ばかり抜ける
- 毛根が異常な形
- 特定部位に集中して抜ける
その他の症状
- 頭皮のかゆみや炎症
- フケの異常な増加
- 髪のボリューム減少を実感
相談先の選び方
皮膚科
- 頭皮の炎症やかゆみがある場合
- 円形脱毛症が疑われる場合
- 保険適用の治療
美容皮膚科・発毛クリニック
- 薄毛治療に特化
- 最新の治療法
- 自費診療が中心
美容師
- ヘアケア方法の相談
- 頭皮の状態チェック
- スタイリングでのカバー法
よくあるQ&A
Q. 抜け毛を数えるのが怖いのですが… A. 気にしすぎることでストレスになり、かえって抜け毛が増える場合があります。明らかに異常を感じた時だけ数えるくらいで十分です。
Q. 白髪も同じように抜けるのですか? A. はい、白髪も同じヘアサイクルで抜けます。白髪の方が目立つため多く感じることがありますが、量的には変わりません。
Q. 抜け毛の季節差はどの程度ですか? A. 個人差がありますが、秋は平常時の1.5〜2倍程度抜けることが一般的です。冬に自然と減少すれば正常です。
Q. 産後の抜け毛は正常ですか? A. 産後2〜6ヶ月の抜け毛増加は「産後脱毛症」という正常な現象です。ホルモンバランスが戻れば自然に改善されます。
Q. 男性と女性で抜け毛の原因は違いますか? A. 男性は男性ホルモンの影響による薄毛(AGA)が多く、女性はホルモンバランスの乱れや栄養不足が原因となることが多いです。
まとめ
毎日100本程度の抜け毛は、自然なヘアサイクルによる正常な現象です。大切なのは量だけでなく、抜け毛の質や抜ける場所、急激な変化に注意することです。
正常な抜け毛の特徴
- 1日50〜150本程度(年代により変動)
- 白くて丸い毛根がついている
- ある程度の長さがある
- 全体的に均等に抜ける
心配な場合のチェックポイント
- 急激な増加(2倍以上)
- 短い髪が多く抜ける
- 特定部位に集中
- 毛根の形が異常
今日から始められる対策
- 正しいシャンプー方法の実践
- 頭皮マッサージの習慣化
- バランスの良い食事
- 十分な睡眠時間の確保
- ストレス管理
抜け毛は誰にでもある自然な現象です。過度に心配せず、健康的な生活習慣を心がけることが最も大切です。気になる変化があれば、早めに専門家に相談しましょう。



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